あなたの為にたとえ世界を失う事があっても、世界の為にあなたを失いたくない  (イザフレ、フレイ語り)  静かにあなたが立ち上がる。私を起こさないように、私が気づかないように。 でも私は気づいてる。 さっきの呼び出し、きっとまた何処かで戦闘が始まったのね。 行かなくてはならなかったのでしょ?? でもせめて私が寝付くまで、せめて私が泣き止むまで、肩を抱いていてくれたのね。 だから私は寝たふりをしたの。 あなたの重みになりたくない。 そうでなくともこんな罪深い私に、こんな我が侭で迷惑ばかりかけるどうしようもない私に、 惜しむことなく愛をくれてる人だから。 あなたがいない世界なんていらない。 あなたがいない世界なんて捨てるわ。 だから神様、私が一人で生きる全ての時をかけてもいい、この人にまた逢わせて下さい。 この人を守って下さい。 いつものようにそっと目蓋に口付けをしてくれる。 私の大好きなサラサラの髪がくすぐったくて思わず微笑みそうになる。 すっと立ち上がりドアの方に行くのがわかる。 だから私は静かにそっと薄目を開いてあなたの後姿を見つめるの。 たとえ世界が平和にならなくてもいい。 あなたさえ私の隣に居てくれれば。
〈あとがき〉
まーなんて勝手な事を考えてるのでしょう、うちのフレイは!!
まーでもこれは普通なのかなー。
でも情熱的過ぎて『嵐が丘』になっちゃうわっ!!




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